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№766「英語化,国際化・・・なんだそんなもの!」

 インターナショナル新書に,対談集「都市と野生の思考(哲学者京都市立芸術大学学長鷲田清一×ゴリラこと霊長類学・人類学者京都大学総長山際寿一)」がある。

 第1章「大学はジャングル」,第2章「老いと成熟を京都に学ぶ」,第3章「家と家族の進化を考える」,第4章「アートと言葉の起源を探る」,第5章「自由の起源とテリトリー」,第6章「ファッションに秘められた意味」,第7章「職の変化から社会の変化を読む」,第8章「教養の本質とは何か」,第9章「AI時代の身体性」と,哲学者と霊長学者らしく,多様な視点からの対談を楽しむことができた。そしてたくさん学んだ。

 その中で,山際:「僕が疑問に感じていることがある。今,盛んに英語化だ,国際化だと言っている。これだけノーベル賞を取っていて,日本の学問レベルは世界的になっているのも関わらずです。二言目にはハーバードやエール,オックフォードやケンブリッジなどの経営方針を学べとか,どこかの大学をベンチマークにして,教育・研究・経営をやるようにと指導してくる。ある面そういうこともわかりますが,日本の教育・研究の質の高さに自信を持つべきです。...」 鷲田:「日本人はノーベル賞だけでなく,数学分野でフィールズ賞もとってるしね。」(要旨)というくだりには,同感した。「日本人として国際社会で活躍できる人間の育成」を教育の目的としているのだから,その一部として英語も話せ,国際的なこともわかっていることは重要である。(H・K
 

(2018年1月10日)