教育情報誌 学びのチカラ e-na!! vol.3 (小学校版)
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「子どもが主役」の授業デザイン 2教科の視点 社会の視点教科特集3種類の電子資料をGoogle Classroomで配付 1人1台のタブレットPC環境で、授業づくりの可能性も広がりました。今ある授業にタブレットPCが加わるのではなく、「鉛筆・消しゴム・ノート・タブレットPC」のように、教育の新たな前提条件となりました。今こそ、1人1台の環境下における授業づくりとは何か、学びとは何かを見つめ直すよい機会だと思います。 1人1台の環境を生かすためにはPC操作の慣れが不可欠で、常日頃から活用していく必要があります。そこで、資質・能力の育成を目ざしたタブレットPCの日常的な活用について、5年生の社会科の実践をもとに振り返りたいと思います。 単元ごとに3種類の電子資料を配付しました。ファイルの名前で混乱しないように、資料提示用を「スライドA」、個人の振り返り用を「スライドB」、授業ごとに調べてまとめる活動用を「ジャムA」と名づけました。 これらの電子資料と、教科書、ノートを中心にして学習を進めました。基本的なICT操作スキルは、適宜指導しました。3種類の電子資料の活用ポイントについては、以下のとおりです。 Googleスライドを使って、教科書資料を中心に「スライドA」や教科書の資料をもとに、津波対策を調べる また、資料の一部をブラインドで隠して焦点化するなど、加工編集することも簡単です。グラフの変化に着目させたいときは、段階的にブラインドを減らして予想させながら提示しました。国内の工場数や働く人の数の減少を読み取れるグラフの提示しながら児童に提示する資料をまとめました。スライド上に、学習内容に合わせて統計資料や動画やウェブサイト、地図、Googleフォームのリンクを貼り付けました。タブレットPCを使うと、児童が教科書以外の多様な資料を選ぶことが可能になります。 これらの資料は、教師が提示するだけでなく、児童と共有しておくことで、児童が必要に応じて選んで見たり、繰り返し見たりすることができるようにしました。教科書と「スライドA」の資料を自分なりに使い分けながら学習する主体的な姿が見られました。 Google Jamboardを使って、学習課題ごとに「ジャムA」「ジャムB」と名づけたホワイトボードを配付し、児童が調べたことをまとめる際に活用しました。タブレットPCを使うと、色を使ったり教科書ウェブサイト(徳島県鳴門市のハザードマップ)NHK for school動画「避難タワー」10(1)児童が活用する資料を多様にする「スライドA」はじめにGoogle Classroomに3種類の電子資料を準備(2)児童が調べたことをまとめる活動を広げ、リアルタイムの共有を可能にする「ジャムA」ーGIGAスクールで広がる、児童主体の授業づくり神奈川県相模原市立小山小学校教諭 平ひら城き 慎しん也や社会

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