特集△○ー電磁石の電磁石の性質はたらき輝いて生きるための自分デザイン教科の視点 理科確認と他の児童がどんな学習をしているのかを知ることができました。 児童たちは、学習進度ボードを見ながら、友達が何に取り組んでいるのかを把握し、情報を共有したり、アドバイスしたり、アドバイスを受けたりしていました。(協働的な学び) てだて③ それぞれの問題に対する支援 それぞれの問題に対してワークシートを用意し、個に応じた指導助言を行えるようにしました。本学級のほとんどの児童は、自分で考え、実験計画を立て取り組んでいましたが、何人かは、このワークシートを活用して問題に取り組んでいる姿が見られました。ヒントカードのようなものです。 てだて④ 学習の場、学習グループ、実験道具を自由 に選び、使用できるようにする。 個別学習が主ですが、問題によっては、グループ学習も選択できるようにしました。学習の場も廊下など自由に選ばせました。実験道具については、自由に使用できるように環境を整えました。 てだて⑤ 個別最適な授業に最適な学級集団づくり 個別最適で協働的な学びを成立させるためには、学習集団の成長が必要です。学習集団として、探究していこうとする姿勢や雰囲気、共に学び合う雰囲気を日々の学級経営でつくり上げていきました。そのために、今回の授業実践のような個別最適な授業は、11月後半から12月にかけて実施しました。 てだて⑥ ICTの活用 Chromebookを活用して、ノートの代わりにスライドでまとめている児童が数人見られました。また、実験結果を共有するために、Googleスプレッドシートを活用して、リアルタイムに結果をグラフに表して共有し、考察に役立てました。電磁石は、どのようなときに、鉄を引き付けるのだろうか。電磁石には、極があるのだろうか。回路に流す電流の向きを変えると、電磁石は、極が入れ替わるのだろうか。電磁石のはたらきを強くするためには、電流を強くすればいいのだろうか。電磁石のはたらきを強くするためには、コイルの巻き数を増やせばいいのだろうか。表1 学習進度ボード○:学習終了 △:現在取り組み中 空欄:未学習 児童は、自分で考えて、問題解決の過程を経て、結論を導き出すことができていました。クラス全体で共有した問題に対して、自由に選べること、活動する時間もある程度自分で自由に選ぶことができるので、達成感や満足感は高かったです。また、自分で納得して次の問題に取り組むので、学習の定着度も高かったです。図2は、児童のノートです。このように、児童の学習の流れが分かるノートを工夫して、書くことができました。 教材研究を今までの授業スタイル以上に行う必要があります。なぜなら、児童一人一人の発想力は豊かで、個々にあった問題解決学習を成立させるためには、単元目標、実験の仕方などの教材研究を深く行わないとその単元の資質・能力を獲得させることはできないからです。また、深い児童理解が必要で、児童一人一人の能力を常に把握し、その場面に応じた指導助言ができるようになる必要がありました。どちらの課題も難しく、解決するのは、困難だと思いますが、あきらめずに、今後も研究を続けて、理想の授業に近づいていきたいです。 個別最適な授業実践を行う上で、今までの一斉授業の授業スタイルから発展していく必要があると考え、一斉授業の良さと個別学習の良さを合わせ、個別最適で、協働的な学びを組み入れた授業実践を行いました。まだまだ、理想の授業には到達していませんが、本稿が先生がたの参考になれば幸いです。【引用文献】・『小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編』(文部科15問題ABC○△○△図2 児童のノート課題について学省(平成30年))成果についておわりに
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