教育情報誌 学びのチカラ e-na!! vol.5 (小学校版)
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特集輝いて生きるための自分デザイン教科の視点 音楽「右手は使わないので、動く表現に使っていいですか?」という質問がありました。もちろんOK!グループごとに発表したあとは、半分のグループが発表して交代。最後は全グループでドリル・ステージ。学習発表会などでも、そのままステージに! 3年生の教科書(p.21)には、リコーダーの導入期の曲として、「シ、ラ」だけで吹ける「にじ色の風船」という曲があります。「シ、ラ」の指の動きとタンギングを合わせて吹けるようにすることがねらいです。CDには3種類の伴奏が入っているので、伴奏の違いを楽しみながら何度でも吹きたくなります。しかし、この曲も、吹けるようになったら終わりというのではもったいない。そこで、グループで動きを付ける活動(人数は自由)に発展させます。マーチングのような動きを考える活動です。曲が短く(8小節)、シとラしか使わないので、動きを考えることに集中できます。吹き始めの隊形とフレーズで動きを変えることを意識させます。シとラだけでできているこの曲をとことん楽しむための「動く活動」です。輪の中では、繰り返しごとに、立って→中腰で→座って手合わせでリズム打ち。リズムの特徴や反復の構成も、踊っているうちに感じ取れます。踊るが一番!! 3年生の教科書(p.36)には、世界の遊び歌を楽しむ鑑賞ページがあります。隣のページには、日本の遊び歌として「十五夜さんのもちつき」の遊び方がわかりやすく示されています。子どもたちは、この遊びが大好きで何度も何度も遊んで楽しみます。実際に歌いながら遊んでみることで「遊び歌」の面白さがわかるわけですね。4年生以降、「世界の音楽」の鑑賞を取り上げることがあると思います。この際、声やリズム、踊りなどを切り口に、いろいろな国や地域の音楽を聴き比べる活動になると思いますが、ここでも同様に「体験」することで、その音楽の特徴や面白さなどが感じ取れると考えました。下記の写真は、4年生でチェコのフォークダンス曲(ドードレブスカ・ポルカ)で踊っているところです。子どもたちはテレビに映したチェコの人たちの踊る映像を見ながら、すぐに踊れてしまいます。ちなみに、この曲の一部の旋律に日本語歌詞を付けたものが「山のポルカ」として知られています。 3つの事例は、いずれも、椅子に座っての活動ではありません。アナログ活動は、みんなで全身を使って考えたり、感じたり、表現したり、聴いたりする活動。いわゆる「アクティブ・ラーニング」です。19ー例2:3年生(リコーダー)「にじ色の風船」例3:4年生(鑑賞)世界の音楽(踊り編)

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