教育情報誌 学びのチカラ e-na!! vol.5 (小学校版)
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特集輝いて生きるための自分デザイン教科の視点 英語ルワークシートは有効で、「話したい」「聞きたい」という意欲づけを行うことができました。 最後に1人ずつ、オリジナルワークシートのスライドを電子黒板に映して発表しました。「緊張しすぎる」という子どもたちへの配慮として、評価はALTが教室の後ろで、児童支援や声かけは日本人教員が前方で行うように役割分担を心がけています。【自己紹介の更なる発展】 1学期のまとめとして、新たに学習した「誕生日」や「好きな教科」などを加えて、自己紹介の動画撮影をしました。夏休みには、その動画を保護者に見せ、コメントをもらうという課題を出しました。目的があるため、自分の動画を見直して、何度も繰り返して練習していました。 子どもたちは、保護者から「ちゃんと言えているのだから、前を向いて言うといいね。」「誕生日の発音がよくてびっくりしました。」などのコメントをもらい、それは2学期からの励みとなりました。 昨年度、前任校の5年生では、他県の小学校とZoomによる交流を行いました。給食や学校行事などを含めた学校生活、自分たちの住んでいる県や市の観光地や特産物をスライドを見せながら紹介したり、Yes/Noクイズや3択クイズをしたりして、紹介し合いました。 この活動を始めるにあたり、自校と相手校の子どもたちに同じめあてを与えました。お互いの紹介を見たあと、クラス全員で話し合って、Lesson 6「Where do you want to go?」(行ってみたい都道府県を伝えよう)の以下の目標表現を使って、お互いへの思いを声をそろえて伝えるということです。 班ごとに決めたテーマについて、子どもたちが相自己紹介に必要な画像が入ったオリジナルワークシート他校の子どもたちとの交流に取り組む様子 このとき、紹介文は“This is ~. It’s ~.”や “We can ~. It’s ~.”を基本に作成しました。It’s以下の形容詞の部分は、教科書のリスニング活動等で出てきた単語をヒントカード(以下参照)として与えました。子どもたちは詳しく説明するために、その中から言葉を選ぼうとし、発信することで、数回しか耳にしたことのない単語にも親しみをもつことができました。形容詞のヒントカードの例手を意識し、「私も~したい。」と言ってもらえるように、内容や発表の仕方を考える活動となりました。 「自分ごとを発信する」ということを念頭においたとき、同じ自己紹介の “I like ~ .”でも、伝える相手によって、話す内容は違ってきます。 例えば、前任校でアメリカ合衆国の姉妹都市の学校と交流をもった時、相手の子どもたちは、“Hello.”と言ったあと、日本語で「こんにちは。」とつけたしてきました。また、「日本のアニメが好き」と、画像を添付してきた子どもがたくさんおり、交流相手が日本の子どもたちということを意識した紹介になっていました。一方で、日本の子どもたちは、自分たちの地域の特産物である萬ばん古こ焼やきやお祭り、修学旅行先のお城や旅館など、日本にしかないと思われるものを考えて紹介していました。 自分ごとを発信するということは、他者との違いは何か、他者が興味をもつことは何かなど、他者と自分自身を知ろうとすることにつながります。 今後子どもたちが自分自身や地元のPR大使となり、英語も活用して友達から家族へ、教室から他校へ、さらに他県から他国へと自分らしさの発信を広げてくれることを願っています。21colorssportsanimalsvegetablesほしいものー単元のめあてに合わせた交流のめあて作り他者と自分を理解し、自分らしさの発信を

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