教育情報誌 学びのチカラ e-na!! vol.6 (小学校版)
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「考える時間」を楽しむ授業デザイン教科の視点書写ー 8特集の視点教科 3年生の「ビル」という教材をとおして、児童が「考える時間」を楽しみながら、主体的に学ぶ書写学習の実践を紹介します。本実践が、一人でも多くの先生がたの一助となれば幸いです。 正しい筆使いで文字を書くためには、穂先の動きが重要となります。二色筆や動画などを用いて、教師が示すことが多いと思います。 本時では、「曲がり」や「おれ」の穂先の動きを、児童たちで考えたり、練習中に確認させたりしたいと思い、「穂先発見マシーン」を作成しました。曲がるストローに、画用紙で作った穂先を貼りつけるだけで、簡単に作成できます。 書写学習において、めあてや自分の課題を明確にすることが大切です。 本時は、試し書きと教材文字とを比べて、課題を見つけるだけでなく、その書いている様子をICT端末で撮影し合う活動も行いました。 児童自身は、ふだんどのように書いているのかを可視化することで、自分の課題(めあて)を明確に設定しやすくなると同時に、このあとの練習でも、より課題を意識して取り組めると考えました。・穂先の動きについて試行錯誤しながら、どのように動かすとよいか考え、話し合う姿が見られました。・薄墨や筆などの準備は不要なので、教師が穂先の動きを示す際にも手軽に、効果的に活用できます。・動画を参考にして課題を決めるかどうかは、・自分が書いているところを動画で確認することで、「筆の軸を回さずに書こう」「おれのところは1度止まってから書こう」などと、多くの児童がより具体的に課題を見つけることができました。・友達に撮影してもらうことで、友達どうしで筆使いや字形について話し合ったり、アドバイスをし合ったりする場面も見られました。児童に選択させました。「穂先発見マシーン」の活用自分の課題を見つけるためのICT活用工夫01工夫02考える、わかる、実感する!~主体的に学ぶ書写学習のための実践~書写千葉県千葉市立北貝塚小学校教諭 船ふな中なか 麻ま由ゆ

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