ー9「考える時間」を楽しむ授業デザイン教科の視点 書写特集 自分の課題を見つけたあとは、その課題に向けて練習することが大切です。しかし、どのように練習すればよいのか、わからない児童も多いのではないでしょうか。 そこで、課題に合った練習方法を考えて、選択しながら取り組めるように、練習方法をいくつか示した「練習方法 虎の巻」を作成しました。 書写学習のねらいは、毛筆での学習をとおして、硬筆文字の運筆能力を向上させることにあります。そのため、毛筆学習をしたあとは、必ず硬筆でまとめ書きをしたり、同じ原理・原則をもった他の文字を書いたりして日常生活に生かすことが重要です。 今回は、学習の最後に「曲がり」と「おれ」の基本点画を自分の名前の中から見つける活動を行いました。 学習したことを硬筆で実感できれば、毛筆学習の意義を理解し、今後に生かそうとする意識が高まるのではないかと考えました。ぜひ、硬毛の関連を意識して授業を組み立ててください。 本実践は3年生に限らず、他学年でも活用できると考えます。友達と協力し合いながら、どうすればよりよい文字を書くことができるのか、その「考える時間」を楽しんでほしいです。それを繰り返すことで、児童も文字に対する意識が高まり、主体的に課題を解決する児童が育っていくことを願っています。・示した練習方法の意義を教師がしっかりと説明することで、児童も練習方法の選択がしやすくなります。・「練習方法 虎の巻」を常に児童の目につくところに掲示したことで、自分のめあてに合った方法を選び、考えながら、主体的に練習に取り組む姿が見られました。・多くの児童が、正しく「曲がり」や「おれ」を見つけることができ、「こんなにたくさんあった!」と驚く声がありました。・学習したことが、自分の名前でも生かせることを知り、書写学習が日常生活に生きることを実感したと思います。「練習方法 虎の巻」の活用実践を終えて学習したことを硬筆に生かす工夫03工夫04
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