の視点教科英語CuriosityCritical thinking= 批判的思考CollaborationCreativityCommunication教科の視点 千葉県旭市では、市教育委員会の管轄の下、旭市外国語教育プロジェクトチームが組織されています。このチームは、毎年市内全小学校向けに、「小学校外国語活動・外国語指導ハンドブック」を作成しています。今年で第7版となり、新しい教科書に対応しています。 このハンドブックには、本市の全小学校共通の指導方針がまとめられています。指導計画のほか、指導理念・指導手順、CAN-DOリストをベースとする「目的・場面や状況」に応じた英語でのコミュニケーション、Small Talkの具体的な指導方法と事例が示され、指導方針にもとづく指導が実践できるような構成になっています。 さらに、評価のポイントを示して、規準や基準を明確化し、スムーズに通知表への移行ができるようなマニュアルも備えています。 小学校から高校まで、3校種にわたる10年間の英語の学習の中で、特に小学校は英語学習の動機づけを高めたい時期です。やり取りを中心としたアクティビティの後、「あれ、何て言えばいいんだっけ」「そうか」「もう1回トライしてみよう」という気持ちを起こさせ、「もやもや感」から「できるかも」へと意欲を喚起し、「英語が使えて楽しいな!」と体感できる外国語教育を目ざしたいものです。 児童は、理想的なやり取りに対して自分の学びを調整します。そこで、レッスンの最初の段階で、どのような姿が理想なのかというゴール地点を例示することが大事です。ここでは、『ONE WORLD Smiles 6』Lesson 4「My SummerVacation」を例とし、第1時の冒頭で「このレッスンでできるようになるといいことを今から見せるよ。OK! Listen carefully!」という声かけに続けて、2度ほどやり取り(図2)を見せ20図1 授業の中で大切な5つのC 本チームは、学習者が主体的・対話的で深い学びを進めるために、授業の中で5つのCを大切にしています(図1)。「チームASAHI」を旗印に、小中学校が外国語教育を通して連携し、グローバル化の進む社会を生きぬく児童の育成を目ざしています。小中すべての外国語教育に携わる先生がたの後方支援をし、「先生も、児童も笑顔になれる授業」のお手伝いをしていきたいです。 つまり、英語学習の動機づけを高めるには、1回めのアクティビティ後の「振り返り」から、児童自らによる課題への気づき(Noticing)とフィードバック、そしてその課題の習得にフォーカスしたプラクティス、さらには2回めのアクティビティから、「うわっ、できた!」という実感を味わえる、喜びのある学びが必要です。このような主体的で価値ある学びに有効なポイントのうち、本稿で2つを紹介します。ます。相手の言ったことを強調して確認するなど、苦手な児童にもわかるように示します。 例示の後、「ALTの先生はどこに行った? 何を食べた?」と理解度を確認することが大事です。実態に応じて、日本語の使用も可とします。質問は3つ程度が適切です。徐々に英語で質問するようにすると英語を使用した学びの環境になってきます。= 好奇心= 協働= 創造性= 思いの伝え合いポイント1「先生も、児童も笑顔になれる授業」を目ざす「チームASAHI」アクティビティ後の「振り返り」から「できた!」へ理想のやり取り(モデリング)をレッスンの最初に!児童の「できた!」につなげる授業とは千葉県旭市教育委員会 外国語教育アドバイザー 加か瀬せ 政まさ美み英語
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