点“”嚼そ6interviewいとうみくさん児童文学作家教科の視国語しゃくProfile神奈川県川崎市出身。2012年『糸子の体重計』(童心社)で第46回日本児童文学者協会新人賞を受賞。全国児童文学同人誌連絡会「季節風」同人。『糸子の体重計』『かあちゃん取扱説明書』など、学校図書館にも多くの作品が置かれている児童文学作家のいとうみくさん。物語を書くこと、言葉について……編集部がインタビューをしてきました!物語の中で子どもに寄り添うインタビュー! あの人に聞く言葉と私たち左:いとうみく 作/佐藤真紀子 絵『糸子の体重計』童心社(2012)右:いとうみく 作/佐藤真紀子 絵『かあちゃん取扱説明書』童心社(2013)る子どもが「居場所がないな」とか「居心地悪いな」と思ってしまったら、すごくきついんですよね。そういう子どもに物語の中で寄り添って、子どもが少しでも顔を上げたり、ポジティブになれたりしたらいいなと思って書いています。同時に、自分に寄り添いたいという思いもあります。登場人物が救われることによって、子どもの頃の私も救われるという感覚があるから、私は「子ども」というものにこだわっているところがあるのかなと思います。 子どもの役に立つように、喜んでもらQ 大人向けではなく、子ども向けの物A もともと文章を書くことが好きで、息語を書いてこられた理由はなんですか。子への読み聞かせのためにお話を書き始めたというのがひとつの理由です。ただ最近思っているのは、子ども向けの物語を書くということは、子どもの頃の自分の、消化されなかった思いや胸に秘めたものを咀いく行為なのかなと。子どもの頃って、語彙が少ないだけではなく「これを言ったらかっこ悪いかな」「嫌われちゃうかな」と気にして、思っていることを言えないということがあると思います。自分の思いに苦しんでいる子どもの、言葉にできない思いを、今だったら物語の中で書いていくことができる。 子ども時代って、その人の基礎となるものを数年で培っていく、短いけれどすごく大事な期間だと思うんです。ただ子どもの世界は、大人と比べてすごして、受け入れてく小さくて、窮屈だなとも思っています。その小さな世界、小さな宇宙の中にい
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