教育情報誌 学びのチカラ e-na!! vol.9 (小学校版)
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点□□原広士□□□□ 旭山動物園は、動物本来の姿を見せる「行動展示」で知られており、園内の「こども牧場」では、動物との触れ合いを通して、命の温かさや大切さを伝えています。近隣の小学校では15年ほど前から、動物園と連携した授業が行われています。本実践では、モルモット(ココア)を 9 週間借り受け、命にふれる学びを深めました。 単元の導入では、『めざせ 生きものはかせ』という単元名に着目し、「生きものはかせとは?」を話し合いました。「ものしりである」「新しいことを考え出す」「責任をもって育てる」人と定義し、自分たちの目ざす姿を決めました。その後、前年度の 2 年生がモルモットを育てていた姿に憧れ、「自分たちも育てたい」という思いから、モルモットの飼育を決めました。 子どもたちは、モルモットを迎えるために「食事」「特徴」「生活」「掃除」について調べ、まとめました。その後、調べたことを旭山動物園の飼育員さんに発表。発表の最後には、一人一人が学校飼育員に任命されました。モルモット(ココア)を迎えることが決まり、子どもたちは大喜び。 9 週間の飼育がやっと始まることに、期待を膨らませていました。 モルモットを育てたいという願いをもった子どもたちは、旭山動物園を訪れ、飼育員さんに直接お願いをしました。すると、「準備ができたら貸してあげる」と言われ、学校に戻ってから「準備とは何か」を相談。「食事」「特徴」「生活」「掃除」について自分たちで調べることを決め、飼育できる日を楽しみに調べ学習を始めました。 ココアの世話は活動班ごとに日替わりで行いました。最初は掃除の手順がわからず苦労しましたが、次第に工夫が見られるようになりました。世話の後には毎回、その日の活動班で振り返りを行い、「ココアに合った世話の仕方」を考えるようになりました。20教 科 の視生 活北海道旭川市立高台小学校教諭 小旭山動物園とつながる命の学び「生きものはかせ」ってどんな人?学校飼育員に任命! モルモットと過ごす9週間へココアの世話は工夫の毎日飼いたい思いを胸に動物園へ「ココア」とつむぐ命の学び0 w e e k - 11 w e e k2 ~ 4 w e e k s0 w e e k - 2

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