教育情報誌 学びのチカラ e-na!! vol.9 (中学校版)
28/36

 もしかするとASD(自閉スペクトラム症)傾向などがあるかもしれません。さえぎらずに聞いてあげる、時間を取り「○○だったんだね」と応じてあげるとよいでしょう。 時間がない場合は「今は授業中だから休み時間に話そうね」などの具体的な声かけが有効です。 対人スキルやコミュニケーションが苦手な子には、休み時間のような無秩序な遊びやおしゃべりはハードルが高い場合が多いです。 先生も加わって一緒に遊ぶか、無理強いはせず、グループ学習のような限定された関係の中で活躍の場を与えてあげてください。 28会話のキャッチボールができていないな。場の空気が読めていないのかな。話したいことで頭がいっぱい。相手の反応がうまく読めない。…文部科学省の調査「通常の学級に在席する特別な支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について」(2022)によると、通常学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒の割合は、小中学校で8.8%です。これは、35人学級であれば、3 人程度が支援を必要とする計算になります。学校での生活場面で起きていることを、ケースごとに大人(教師)と子ども(児童・生徒)の視点でみていくと、ずいぶんと隔たりがあることも多いものです。ここでは、具体的なケースを通した対応のポイントを、はるえ先生に伺いました。P o i n t !P o i n t !ケース 1ケース 2みんなと仲よく遊んでほしい。仲間外れにはなっていないが、気になるな。どうやって仲間に入ればいいかわからない。一人で過ごすほうが安心。 大人の思い子どもの状況大人の思い子どもの状況休み時間にいつも一人でいる自分の話ばかりしてくる

元のページ  ../index.html#28

このブックを見る