弦のいろいろ、選び方

どんな弦楽器でも弦は消耗品です。切れなくても一定の期間で交換することが、より正確な音程と美しい音色のために不可欠です。弦が切れたときも、演奏中などの急場は別として、切れた1本だけ新しい弦を張り直すのではなく、全ての弦を交換する方が、音色のバランスなどを考えると理想的です。

 

ギターの6本の弦のうち、低音弦は巻弦と呼ばれる、芯材を細いワイアーで巻いたものを使います。高音弦に使う芯材のみの弦をプレーン弦といいます。クラシック・ギターとエレクトリック・ギターでは6~4弦が巻弦で、3~1弦がプレーン弦ですが、フォーク・ギターでは6~3弦が巻弦になっているのが普通です。これらは6本ひと組のセットで売られていますが、1本ずつのバラ売りもされています。

 

そしてクラシック・ギター用のナイロン弦も、フォーク・ギターやエレクトリック・ギターのスチール弦も、奏法や奏者の好みに応じて多くの種類が楽器店で売られています。メーカーやブランドによって音色も個性もさまざまですが、同じ6本ひと組のセットでも、太めの弦のセット、細めのセットがあることを覚えておきましょう。こうした弦の太さの違いをゲージといいます。ゲージは010とか013などとインチ数で表記され、数が大きいほど太い弦であることを表します。例えば、010のセットといった場合は、1弦が0.010インチのゲージであるセットを表します。

太い弦は押さえるのに力と熟練が必要ですが、太いほど音色も太く、存在感のある音が出せるうえ、音程もより正確です。細い弦はこれらの点で太い弦に劣りますが、そのかわり演奏時の負担(特に左手)が少なく、より柔軟性のある奏法を駆使するのにも優れています。

 

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