北斗七星だけを少しくわしく見てみましょう。 北斗の「斗」とは、水をくむひしゃくのことです。  北斗七星かどうか確かめるときには、星1つ1つを「ほ・く・と・し・ち・せ・い」と呼びながら数えれば、ばっちりです。先ほど北極星を探したときの星を、「ほ」と「く」の星だとすると、順番から行って「せ」に当たる星をじっくり見てください。1つの明るい星の近くに少し暗い星がくっついて見えることでしょう。 明るいほうをミザール、暗いほうをアルコルといって二重星なのです。昔々の大昔にはこの星が2つに分かれて見えるかどうかで兵隊の視力検査を実際にしたそうです。北斗七星が見つかったら、2つに見えるかどうか挑戦してみてください。
 北斗七星のしっぽの先の星の少し上に、光のしみのようなものが写っています。実はこれは銀河で、少し大きめの望遠鏡だと、銀河からのびた腕の先にさらに小さな銀河がくっついているというものです。ところがこれがあるのはおおぐま座ではなくて、隣りのりょうけん座にあるM51・子持ち銀河と呼ばれている銀河です。
 空の澄んだ暗いところでは、「ほ」と「と」の星を結んで、その線をのばしたあたりを双眼鏡で注意深く見ると、M81とM82という、形の違う銀河を見つけることができます。

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