本号の<特集>に関する社会,数学,音楽,道徳の記事につきましては,弊社ウェブサイト内の「中学教科通信 特別号」https://www.kyoiku-shuppan.co.jp/tsushin/index.htmlにてお読みいただくことができます。「県内在住者です」ステッカーから現代のいじめを考える新宿区立牛込第二中学校校長 松澤 亮 道徳 本紙p.6で寺崎千秋氏がおっしゃるように,再開後の学校生活は本当に窮屈です。感染予防のため,発声を伴う活動やリコーダーを用いた活動が大きく制限される音楽科はその最たる教科といえそうです。演奏会においても,歌舞伎など国立劇場は2月末から公演中止が相次ぎ,主催公演の再開は8月に入ってから。各オーケストラは,無観客あるいは入場の制限がされた上でおおむね6月以降に定期公演が再開された模様です。 そんな時世におけるある演奏家の試みについてレポートいたします。登場いただくのは若手の長唄演奏家,杵屋佐喜さん。若い世代の演奏家が演奏会自粛期間に行った試み,例えば,児童生徒向けの長唄を主軸にした動画配信や,総勢19名による「元禄花見踊」のリモート演奏(!)などです。佐喜さんは教育出版まなびリンク「音楽のおくりもの2・3下」でも「勧進帳」の範唱を担当されています。ぜひそちらもご視聴ください。音楽演奏会自粛の時世に試みたこと長唄佐門会 唄方 三代目 杵屋 佐喜きねやさき コロナ禍において県をまたいだ移動の自粛を求められるなか,県外ナンバーをつけている車を攻撃する,いわゆる「県外ナンバー狩り」が社会問題となりました。身を守るための手段として,このようなステッカーが自治体で配布されたり販売されたりしました。 新宿区立牛込第二中学校の松澤亮校長先生は,「県外ナンバー狩り」という自分を守るために他を攻撃する行為を「いじめ」と定義し,このステッカーを題材にして授業を行いました。「どうして県外ナンバーは嫌がられるのか」「このステッカーはあるほうがよいか,ないほうがよいか」。この問題を生徒たちはどのように考え,議論したか―授業の様子を紹介します。県内在住者ですまつざわりょう 15ウェブサイト掲載教科のご案内特集 コロナ禍を生きる
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