今年度から,GIGAスクール構想による「一人一台端末」の環境下での学びが本格的にスタートしました。しかし,当初の予定を前倒しして実施されたことで,いまだ十分な準備や研究ができていない先生がたもいらっしゃるのではないでしょうか。本稿では,タブレットPCを取り入れた英語の授業の展開方法を,実践例を交えながらご紹介します。ぜひご一読いただき,これからの授業づくりのヒントとしてご活用ください。 コロナ禍の英語の授業では,従来のように生徒どうしが直接向き合ってコミュニケーションをとることが難しくなっています。しかし英語を学ぶうえで,双方向のやり取りを行うことは欠かせません。この問題を解決するのに役立つのが,ウェブ会議サービスのZoomです。本稿では,Zoomを利用したディベートやスピーチなどの活動例を具体的にご紹介します。オンライン授業を行う際などに,ぜひお役立てください。2019年12月に文部科学省から示された「教育の情報化に関する手引」では,ICTを効果的に活用するための主な学習場面として10の分類が明示され,道徳科の授業においても,導入,展開,終末といった各段階におけるICTの活用について概要が述べられています。道徳科では,生徒が問題意識をもって授業に臨み,一面的な見方から多面的・多角的な見方へと発展させ,ねらいとする道徳的価値を自分自身との関わりの中で深めることが重要です。 そのためには,導入,展開,終末の各段階において,短時間で情報を共有したり,生徒がどのようにしてその考えにたどり着いたか思考経路を捉えたり,授業をとおしてどのように心情が変化したかをふり返ったりすることが必要です。 本稿では,それぞれの活動を支援する一つの手段として,効果的と思われるツール(Microsoft Teams,XMind,ロイロノート・スクール)とその活用方法について,実践例をとおして具体的にお示ししていきます。品川区立鈴ケ森中学校主任教諭太おお田た 裕ひろ也や東京都立桜修館中等教育学校主任教諭前まえ田だ 秋しゅう輔すけ新宿区立西早稲田中学校副校長 西にし野の 淳あつし 「一人一台端末」を有効活用するためにZoomで広げるオンライン授業の可能性道徳科授業におけるICTの効果的な活用~各段階において有効なツールと実践~ロイロノート・スクールを活用して心情の変化を可視化する11デジタル時代の学びのカタチー教科の視点特集
元のページ ../index.html#11