「小学教科通信」2021年5月号
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 Final Activityの前に,自分の思いや考えをより相手に伝えるための工夫として,パソコンも使ってワークシートのイラスト部分のみを作成させます。 やり取りでは,イラストを指し示しながら“I want to go to Hokkaido. I never see snow. I want to see snow. I want to see Sapporo Snow Festival.”のように,自分の思いが相手に伝わるように楽しくやり取りする姿が見られました。 Final Activityでのやり取りの後,話したとおりに書いてみようと,英語の書き方のきまりに沿って,ワークシートになぞり書きや写し書きの活動を行います(写真参照)。 その後,レベル2でポインティングした都道府県の観光名所・特産品について,少しずつアウトプットをさせていきます。 岩手県の特産品のわんこそばについて紹介すると,児童は「そばが次々に入れられるなんておもしろい。I want to enjoy wankosoba noodles.だよ。」「いっぱい食べるならI want to eat wankosoba noodles.じゃない?」とenjoyやeatを自分の思いや考えを表現する言葉として選ぶようになりました。Iga ninja, Koka ninjaについても同様にseeかenjoyかを選ぶようになりました。他の観光名所・特産品についても同様です。一連の活動を通して,児童自らが言語の使い方を「捉えた」のです。 コロナ禍で十分なやり取りができない現状です。普段の授業ではマスク着用を徹底し,席の横ペア・縦ペア・斜めペアとやり取りを行っています。 最終活動のFinal Activityでは,ポスターセッション型のやり取りを行います。リアクション表現を使った反応や質問もでき,数回のやり取りができるような形にしました。 この最終活動の後,「コロナが収まったら行ってみたい都道府県を家族に伝えよう」という宿題を出しました。この時期だからこそのテーマで,児童のモチベーションも上がり,家族からもコメントが届くなど,好評でした。 このように,児童の興味や関心をひき,気づきと発話を促すように授業の工夫をしています。教科書紙面・デジタル教材・手作りの教材のよさを生かしながら,今後も授業づくりをしていきたいと思います。思いをよりよく伝える最終活動おわりに● 5年 Lesson 6 「Where do you want to go?」行ってみたい都道府県を伝えようデジタル教科書の実写場面より目標が示された単元冒頭ページ相手に共感するリアクション表現などを使い,自分の思いを伝え,相手の思いも尊重するやり取りができました。「名所・名物マップ」各都道府県の名所などを英語で紹介したイラストつきの日本地図。伝えたい内容に合わせて自由に使える筆者作のワークシート。〇に目(seeを示す),口(eatを示す)などのマークが入ります。自分の思いに合わせて,語句を選んで発話します。13デジタル時代の学びのカタチー教科の視点 英語特集

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