「中学教科通信」2021年5月号 ウェブ版
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 いずれの活動でも,トピックや手順などを書いたPowerPointを作成し,画面を共有します。画面の小さなスマホ等で参加する生徒もいるので,フォントは大きめにしておくとよいでしょう。また,通信環境が悪い場合もあるので,動画やアニメーション機能は極力利用しないようにしましょう。 これらの活動中は,教師はブレイクアウトルームを巡回し,各生徒の活動をモニターします。また,授業に参加する態度を全員が持てるよう,全体での発表後には聴衆から質問や感想を言わせるようにするなどの工夫もしてみましょう。Zoomで広げるオンライン授業の可能性東京都立桜修館中等教育学校主任教諭 前まえ田だ 秋しゅう輔すけ教材準備Zoom授業のポイント 双方向のやり取りを必須とする英語の授業は,webコミュニケーションツールとの親和性が高く,オンラインでも充実した授業を行うことができます。本稿ではZoomを利用した授業の活動例を紹介します。Zoomでは,「ブレイクアウトルーム」という機能で,参加者を別々の小さなルームに分けることができます。この機能を活用すると,活動の幅が広がります。ミニディスカッション(グループワーク)活動例41分間スピーチ(グループワーク)活動例3チャット&レポーティング(ペアワーク)活動例1ミニディベート(ペアワーク)活動例2❶ファーストクエスチョンを提示します。(例)“What’s your plan for this weekend?”❷ランダムでペアをブレイクアウトルームに割り振り,制限時間を設定してチャットを始めさせます。❸終了後,新たなペアを割り振り,チャットのペアだった相手の情報をレポーティングさせます。❹再び同じペアをブレイクアウトルームに割り振り,ディベートを行わせます。肯定側立論(2分),否定側立論(2分),肯定側反駁(1分),否定側反駁(1分)等,流れや目安の時間を事前に指示しておきます。❺終了後,メインセッション(クラス全体のミーティングルーム)にてボランティアに肯定側・否定側立論をさせ,聴衆から生徒を指名し反駁をさせます。❶トピックを提示します。(例)“Online class is better than going to school.”❷ペアをブレイクアウトルームに割り振ります。出席番号が早い方が肯定側,もう一方が否定側になるように事前に指示しておきます。まずここでは1分の制限時間内で,どちらが肯定側・否定側になるのかをペアの相手と確認させます。❸確認終了後,数分間の準備時間をとります。❶トピックを提示し,準備時間をとります。(例)“The person that I respect”❷3~4名のグループをブレイクアウトルームに割り振ります。出席番号が早い順に発表を行うこと,スピーチ終了後に他のメンバーが必ず発表者に質問をすることを指示し,制限時間を設定して開始します。❸終了後,メインセッションにてボランティアに発表させます。❶トピックを提示し,準備時間をとります。(例)“Where should we go for a school trip?”❷3~4名のグループをブレイクアウトルームに割り振ります。出席番号が2番目に早い生徒がファシリテーター,3番目に早い生徒が発表者になること,必ず全員が意見を言うようにすることを伝え,制限時間を設定して開始します。❸終了後,メインセッションにてボランティアのグループに発表させます。15デジタル時代の学びのカタチー教科の視点 英語特集

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