「中学教科通信」2021年5月号 ウェブ版
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活用例2 振り返りの場面授業内容中学3年「関数y=ax2のグラフの特徴」本時の目標関数y=ax2のaの値と,そのグラフの形の関係に気付く(知識・技能)〔「関数y=ax²のグラフについて原点を通ること」,「y軸について対称な曲線であること」は既習〕問題提示から振り返りまでの流れ① 大型ディスプレイによる問題提示問題 次の図は,3つの関数 y=-x2 y=14x2 y=4x2のグラフを同じ座標軸を使ってかいたものです。①は,どの関数のグラフでしょうか。T:「残像」ボタンを押して,aの値をいろいろと変えてみて,グラフの様子を観察しよう。確認問題 ④は次のどちらの関数のグラフでしょうか。 y=-4x2 y=-18x2理由も説明しましょう。 この問題解決の過程を振り返り,「関数y=ax2のグラフでは,aの絶対値が大きいほど,グラフの開き方が小さくなる」ことを生徒の言葉を生かしてまとめます。④ 振り返りT:『まなびリンク』シミュレーションで,関数y=ax2のaの値をいろいろと変えてみて,グラフの様子を観察し,気付いたことを伝えよう。(試行錯誤する時間を少しとる。) このように,振り返りにおいて活用すると,試行錯誤しながら,仲間と対話して学級全体で気付きを共有でき,確かな理解を図れます。xyyxS:y=-x2はaの値が負の数だから③だ。S:y=14x2とy=4x2のどちらか判断できない。② 課題の明確化と個人・集団思考課題 関数y=ax2のaの値と,そのグラフの形にはどのような関係があるのかな?S:例えば,xに1を代入すると,y=14x2のyの値は14で,y=4x2のyの値は4だから,①がy=4x2で,②がy=14x2だ。S:xの値がほかの値でも同じことがいえるよ。例えば,xに2を代入すると,y=14x2のyの値は1で,y=4x2のyの値は16だから,やっぱり①がy=4x2で,②がy=14x2になる。③ 確認問題T:では,はじめの問題に④のグラフを付け加えますね。(大型ディスプレイで表示)グラフではどんな様子になるのかな?グラフを並べてみると,はっきりするね。9デジタル時代の学びのカタチー教科の視点 数学特集

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