4.学校ビオトープをつくる際のポイント

〔4〕 その他



 池や樹林をつくる以外にも、地域の野生の生きものを呼び込む上でさまざまな工夫が考えられる。以下にその一例を紹介する。



(1)粗朶(そだ)積み(むしげんき)

 地域の樹林等に昔から生えていた樹種の枯れ枝を積み上げる。

●利用する生きもの●
 朽ち木を好むクワガタムシやカミキリムシなどの幼虫が住みかとし、枯れ枝の隙間はトカゲやヒキガエル、さまざまな小動物の隠れ家となる。



(2)壁面緑化

 学校敷地内の金網フェンスやネットなどに、地域の樹林や草地などに生えるツル性の植物をはわす。

●利用する生きもの●
 植栽する種類によって、チョウやハナバチ、ハムシ、カメムシなど、さまざまな昆虫が訪れる。



(3)石積み

 握り拳程度の割栗石、あるいはコンクリートのガラなどを集めて、積み上げる。その際に、なるべく石と石の隙間を詰めないようにする。

●利用する生きもの●
 トカゲやカナヘビ、ハサミムシ、ムカデなどの小動物の隠れ場所や産卵場所となる。



(4)落ち葉だめ

 なるべく地域の自然にある樹木の落ち葉を積み上げる。日陰に設置し、乾燥しないようにするとよい。

●利用する生きもの●
 カブトムシやコガネムシの幼虫、ミミズやその他多くの土壌動物の餌や隠れ家となる。テントウムシやキリギリスの仲間が越冬場所に利用する。




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