5.学校ビオトープを活用しよう
〔2〕 学校ビオトープの活用
(1)自然の変化をみつめる。
学校ビオトープがつくられたことにより、地域のさまざまな生きものがくらし始める。
クラスごと、委員会・クラブなどで定期的に自然の変化を観察し、またカメラやビデオを活用して自然が戻る様子も記録として残していくとよい。
ex.○子ども主体で、全児童・生徒、PTA向けに学校ビオトープ新聞
を発行する。
○トンボのヤゴやセミのぬけがらなど、テーマを設定して、毎年
調査していく。
○学校ビオトープと花壇などの造園的環境をさまざまな観点で比
較し、違いとその理由を話し合う。
○週に1回、昼休みや放課後など、短時間の自然観察会を実施す
る。
○学校ビオトープで起こっていることに関して問題などをだし、
子どもたちが自主的に目的をもって関われるようにする。
ex.現在、学校ビオトープで咲いている花を3種類探してき
ましょう。 …など
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(2)育てる作業を行う。
ビオトープをつくりおえたあと、その場所にさまざまな生きものがくらせるようにするためには、長い年月と作業が必要となる。子どもたちと共に、地域の野生の生きものが住み続けることができるかを話し合い、作業に取り組もう。実際に自らが環境改善に関わることで、観察をする以上にさまざまな気づきや疑問点が生まれる。そして、調べるといったさらなる活動に発展することにもつながる。
そうしたなかから、子どもたちは生きものと環境のつながり、生き物どうしのつながり、そして自然と自然とのつながり、自然と社会とのつながりや重要性に気づいていく。
(3)授業の中で学校ビオトープを活用する。
全教科の中で、できるだけ学校ビオトープを教材として活用していく。
例えば、比較的結びつけにくいとされる算数などでも、長さの単元のところで、学校ビオトープにでかけ、自然のいろいろなものを計ってみるなどの授業を進めたり、音楽の時間に、野外の様々な自然の音を拾いに学校ビオトープを訪れるなど、積極的な活用を図ることができる。学校ビオトープを教材とすることで各教科の幅が広がるはずである。

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