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書評:小島宏の気になる1冊その1017

松浦弥太郎著「もし僕がいま25歳ならこんな50のやりたいことがある。」 (講談社+α文庫 本体:560円)


 本書は,現在43歳,18年前の25歳だったら「やりたいことが50もある」と,若者の可能性を刺激する内容の本である。

 小学校高学年から可能であるが,中学生や高校生に読んでほしい1冊である。もちろん,児童生徒のキャリア教育(進路指導)にかかわる先生方にも一読をお勧めしたい。少し,加工すれば,道徳科の読み物資料としても活用できる。

 内容は,「こんなことをしてみたい」と言いながら,「こんなことをしてみたら,自分の未来が大きく拓けますよ!」という,「生き方」,「学び方」,「仕方」に関わる教訓を,自身の半生を振り返って「体験知」としてまとめたもので,共感する内容が多い。

 50個すべてを紹介するとネタ晴らしになるので,10個だけ紹介する。

 02「小さな成功を積み重ねる」,10「好きを深堀する」,18「パス回しのできる友だちをつくる」,19「流行(はやり)言葉をつかわない」,20「小さな約束こそ守る」,31「貪欲に本を読む」,36「常に見直す優先順位」,39「アップルやグーグルよりも」,41「英語から逃げない」,45「無理です,できませんは,口にしない」を2~3ページの簡潔な解説付きの含蓄のある内容が満載である。