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教育研究所

書評:小島宏の気になる1冊その1035

「授業アイデア例・中学校」平成30年9月 (国立教育政策研究所教育課程研究センター ウエブサイトで閲覧可)


 本冊子は,本年4月に実施された「平成30年度:全国学力・学習状況調査の結果」を踏まえて,授業改善のヒント,研修会の資料,生徒の学習状況の改善の手掛かりとして作成されたものである。

 学校として,教師個人としても活用し,質の高い授業づくりに努め,生徒に「質の高い学力の定着・維持・発展」に役立ててほしい。さらに,この冊子を手掛かりにして,他の教科や領域の授業づくりにも発展的に活用していただきたいと,思う。

 どのアイディア例も,指導計画と展開例がビジュアルに示されており,見てわかり読んで納得,「自分流」に改善しやすくなっている。

 内容は,国語は「自分だけの語彙手帳を基に,言葉を使いこなそう」(1学年関連),「目的に応じて説明的な文章を読む」(1学年関連),「テーマに沿って,調べたことや考えたことを発表しよう」(1学年関連),数学は「全校生徒のリクエストに応えよう」(2学年関連),「3つの計算の計算結果について成り立つことは何だろう」(2学年関連),「証明を振り返り,条件を変えた場合の証明を考えよう」(2学年関連)となっている。

 今年度新しく実施された理科は「テレプロンプターのモデルをつくり,光の道筋を探ろう」(第1分野関連),「先哲の考えを手掛かりに炎の明るさと炭素の関係を調べよう」(第1分野関連),「イオンの知識・技能を活用して,光合成を考えよう」(第2分野関連),「夏から秋にかけて台風の接近が増える原因を探ろう」(第2分野関連)と4事例が示されている。