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教育研究所

書評:小島宏の気になる1冊その1046

「月刊教職研修2018年10月号」 (教育開発研究所 本体:1000円)


 新学習指導要領の完全実施を直前にして,管理職の学校経営とミドルリーダーのリーダーシップの発揮,さらに教職員の積極的な経営参画が求められている。このことに対応したのが,今号である。

 特集1は,「分散型リーダーシップに基づくこれからの学校マネジメント」で,「ミドルリーダーが機能する学校組織へ」を取り上げている。具体的には,「分散型リーダーシップとは何か」小川正人,「管理職に求められるこれからのマネジメント力とは」木岡一明,「マネジメント基本概念の整理」露口健司,「主幹教諭・指導教諭がミドルリーダーとして機能するために」畑中大路,「分散型リーダーに,いかにしてなるか」中竹竜二,「よくある失敗を退け分散型リーダーシップを成功させる」高橋俊之,「校務分掌をどう整理・統合するか」妹尾昌俊で,クリティカル・リーディングによって,自校のそれに対して多くのヒントが得られる。

 また,特集2は「教職員のやる気と経営参画を促す中間面談(注:自己申告書の実現状況に関する管理職と教職員の面接&指導)」で,「中間面談で教職員のやる気と経営参画を促すに」は」古賀一博,「評価者としての力量向上と行内体制づくり」佐藤修司,「授業観察のポイントー教師の意欲を引き出すために」松本絵美子,「ケーススタディ:教員のやる気と経営参画を促す面談の実際」渡辺秀貴である。マンネリになりがちな面談をリニューアルする機会に役立ててほしい。

 連載では,「法律で読み解く学校経営プロブレム」坂田仰,「教育改革を考える」市川昭午,「イラストで学ぶ合理的配慮A&B」田中祐一&木下寛子,「実践に学ぶ!校長のリーダーシップ論」栗原峰夫,「ミドルリーダーのステップアップ講座」長島和広など,多角的・多面的情報が詰まっている。