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教育研究所
書評:小島宏の気になる1冊その1047
「初等教育資料2018年10月号」(東洋館出版 本体:500円)
新学習指導要領の全面実施を控えて,多くの提言が学校に押し寄せているが,どちらかといえば,「主体的・対話的で深い学び」「資質・能力の3つの柱」「カリキュラム・マネジメント」などに偏重しているきらいがあった。
本誌の今号の特集は,視点を変えて,特集Ⅰ「新たな価値を生み出す豊かな創造性の育成」を組んで,本質的な学びができるようになっている。内容は,解説「新たな価値を生み出す豊かな創造性とは」文科省初中局教育課程課,解説①「理数系教科における新たな価値を生み出す豊かな創造性の育成」帝京大学教授清水静海&②「芸術系教科における新たな価値を生み出す豊かな創造性の育成」新潟大学教授伊野義博,座談会「学校全体で考える新たな価値を生み1事例①「算数科の新たな価値を生み出す豊かな創造性を育成する授業」高橋丈夫&②「自然事象についての考えをより科学的な考えに更新していく力を育てる」濱田実&③「民謡を歌うことで育まれる創造性」大池あかり&④「表現と鑑賞の関連を図り,豊かな創造性を育成する」で構成されている。
特集Ⅱは,体育「新学習指導要領に向けた指導の在り方」で「投」に焦点を当てて,解説「投の運動(遊び)の授業づくりについて」高田彬成,座談会「子どもの体力の状況と投能力の育成」西嶋尚彦×細越淳二×宮崎裕子×高田彬成,事例①「楽しみながら段階的に投の粗形態の形成を目指す投の運動遊びの授業・2学年」古城武史&②「投げたくなる環境を整え楽しみながら投げる動きを身に付ける授業・3学年」小野光典&③「子どもたちが楽しく,意欲的に投の運動に取り組む授業・5学年」となっている。