ホーム > 教育研究所 > 気になる1冊 > 書評:小島宏の気になる1冊その1071
教育研究所
書評:小島宏の気になる1冊その1071
「平成30年度全国学力・学習状況調査報告書小学校算数」「同中学校数学」(平成30年7月 文部科学省・国立教育政策研究所)
本報告書は,「児童生徒一人一人の学力・学習状況に応じた学習指導の改善・充実するという目的」に向けて公表されたものである。したがって,全国の中での教育委員会単位の平均点や順位,教育委員会内の各学校の平均点や順位を,必要以上に問題視し,矮小化して取り上げるべきではない。
それならどう活用するのか? 次の4点に焦点化して活用することを再確認したい。
〇良い点を明確にし,なぜよくなったのかを分析し,一層よくなるように改善・工夫していく。
〇課題(問題点)を捉え,その原因・要因を分析し,改善・充実していく。
〇不足していることを明確にし,それを補うように改善・充実していく。
〇新しく取り入れた方がよいことを見つけ,新規に導入していくようにする。
本報告書は,1「調査の概要」,2「教科に関する調査の結果の概要」,3「教科に関する調査の各問題の分析結果と課題(教科に関する調査の各問題の分析結果と課題の見方,算数A(数学A),算数B(数学B))」と,構成されているので,姉妹編「平成30年度全国学力・学習状況調査授業アイディア例」と併せ,上記4つの事柄を意識して活用されたい。
なお,国語科(A問題,B問題),理科についても同様の事柄が公表されているので,同様に活用されたい。