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教育研究所

書評:小島宏の気になる1冊その1075

「教育研究2018年11月号」(不昧堂 定価:850円)


 新しい学習指導要領では,算数科ではD領域「データの活用」が新設され,統計教育が重視されることになった。

 しかし,いきなり「統計教育の充実」といわれても,学校現場としてはすっきりしない事柄が多い。そこに,今号は焦点をあて,特集に「統計教育」を組み,以下のような内容を構成している。

 「特集について」筑波大附属小学校教諭大野桂,「人工知能ネイティブ世代の統計教育の意義と役割」慶応義塾大学教授渡辺美智子,「小学校算数科「データの活用」領域のポイント~AI時代に必要な批判的考察と統計的な問題解決~」愛知教育大学准教授青山和裕,「社会科では,統計資料を活用し,現在を読み解き,未来を考える」筑波大附属小学校教諭梅澤真一,「統計的な探究プロセスと,その重点~子供の問題意識を軸に展開する授業づくり~」筑波大附属小学校教諭盛山孝雄,「理科における統計教育の意義について」筑波大附属小学校教諭辻健など,教科横断的に統計教育の意義と展開について学ぶことができる。

 また,おなじみの全国・授業とれたて便「図形領域としてのL字型の面積の授業」宮崎市立大淀小学校教諭桑原麻里,研究紹介・ビジュアル研修報告「日米児童交流 in Hawaii 2018~これだから子供はすごい~」高倉弘光,研究発表:体育(眞榮里耕太),音楽(平野次郎),総合(鷲見辰美),図工(笠雷太),算数(中田寿幸),算数(森本隆史),社会(粕谷昌良)と,指導案の作成と展開に役立つ情報がたくさん紹介されている。