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教育研究所
書評:小島宏の気になる1冊その1076
「道徳と特別活動2018年11月号」(文溪堂 定価:750円)
「心をはぐくむ」専門書(通巻416号)である。今月号の特集は,道徳科の実施1年目の実施上の課題や悩みに応えるもので,「特集①道徳科では「何を」「どこで」「どのように」書かせるか」で,各教科でいう所の「自力解決の段階」「学び合いの段階」「学習のまとめの段階」で行っていることを,道徳科ではいかに進めたらよいかということらしい。
論考「<総論>道徳科で児童になぜ書かせるのか―授業改善に生かす書く活動―」生形彰,「<各論>道徳科で書かせたことを,どのように評価に生かすか」神田秀樹,実践紹介「<教科書・ノート有>道徳ノートの効果的な活用―児童の実態と授業内容に合わせて―」吉羽芙美子,「<教科書・ノート無>高学年のおける教科書を活用した授業実践―自己を見つめさせるための工夫―」篠田恵里,「<自作ノート>自作ノートを活用した授業実践」庄子寛之,「<ポートフォリオ>校内統一ワークシートの活用―指導と評価の一体化を図る―」青木利雄と,理論的に実践的に多くの提案に出会える。道徳科で初めて使われることになった教科書にも触れている。
また,「特集②」では,来る11月8~9日に開催される「第54回全国小学校道徳教育研究大会・秋田大会」に関連させて,「豊かなかかわりの中で,自分を見つめ,よりよく生きようとする児童生徒の育成」を取り上げている。論考「<総論>特別の教科元年新たなページを開く――道徳家の本格実施を受け,全国小学校道徳教育研究会として」会長針谷玲子,「<各論>秋田大会の大会主題と目指す道徳科の姿」大友智加司,実践紹介「豊かな心を持つ児童の育成―広く,深く考える道徳授業を目指して―」村田直子,資料「秋田大会・課題別分科会発表者一覧」と,全国大会に向けての情報を発信している。
連載「道徳科における問題解決的な学習」,「学級活動の改善のポイント」「学級経営の3つの柱」「実践赤ペンチェック道徳編」「実践赤ペンチェック特別活動編」「大人のための道徳講座」など,いつもながら充実している。