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教育研究所
書評:小島宏の気になる1冊その1081
堀田龍也編著「新学習指導要領時代の間違えないプログラミング教育<総合教育技術2018年11月号増刊>」 (小学館 定価:1650円)
小学校にプログラミング教育が導入されることになり,「一体どのようなことをすればいいのか?」「ロボット作りをするのか?」「パソコンのゲームが授業で正規に取り入れられたのか?」等々,教師も保護者も戸惑っている。これに目を付けて,巷では,「プログラミング教室」の塾が大流行で,親子でロボット作りに熱中している姿が見受けられる。
熱心な教師は,「小学校学習指導要領解説総則」「同算数編」「同理科編」「同総合的な学習の時間編」などで,研究しているようである。
本書は,さすが堀田先生が編集されているだけあって,誰もがこれ1冊で当面困らない程度に,プログラミング教育が分かるよう見事に編集されている。
やや長くなるが,どのような内容が収録されているか,著作権侵害にならないよう目次の表題だけ紹介する。
「プログラミング教育で何を狙うのか」(小学校学習指導要録と解説及び小学校プログラミング教育の手引きからプログラミング教育を読み解く,小学校プログラミング教育の実践を考えるなど6項目),「プログラミングの授業づくり」(コンピュータとは何かを教えるべき,プログラミングで授業デザインが変わった,意欲を高め学んだ実感のある学習のために,プログラムを楽しむことで心も育てたいなど9項目),「プログラミング教育に外部連携を生かす」(Coder Dojoとの連携で無理のないプログラミング教育をなど5項目)と充実している。さらに,「プログラミング教育の研修を創る」(出前授業と模擬授業でプログラミング研修を楽しくなど4項目)で,研修の仕方までフォローしている。
また,巻頭では,「嫌いにならないプログラミング体験をすべての子どもたちに」「AIに負けないプログラマーを目指すために必要なこと」が提言されている。