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教育研究所
書評:気になる1冊1090
多田孝志著「対話型授業の理論と実践・深い思考を生起させる12の要件」(教育出版 本体:2200円)
アクティブラーニング(AL),いや「主体的・対話的で深い学び」,「対話」,dialogとdiscussionなどなどが,新学習指導要領のキーワードとしてあちらこちらで話題になっている。これらについて多くの解説書があるが,どうもはっきりしない。というより,深い思考の苦手な自分にはよくわからないということである。
本書は,理論編と実践編に分けて,そのあたりを丁寧に解きほぐし,授業づくりを,国語科を例に示したものであるが,他教科の授業づくりにも転用,応用できるものである。
第Ⅰ部「理論編・対話型授業とは(第1章対話・対話的授業,第2章深い思考力,第3章学びの構造)」,第Ⅱ部「深い思考を生起させる対話型授業の実践のための12の要件(対話の活性化のための物的・人的な受容的雰囲気づくり,多様な意見・感覚・体験を持つ他者との対話機会の意図的設定,沈黙の時間の確保や,混沌・混乱の活用による思考の深化,思考の深化を継続させ深い思考力を育むための工夫など12の要件について,解説・実践事例・発展に分節して提案している)」。(H&M)