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教育研究所

書評:気になる1冊1094

「指導と評価2019年1月号」 (図書文化 定価:450円)


 学力調査は,国際的なものとしてはPISAやTIMSS,日本のものとしては文科省「全国学力・学習状況調査」や都道府県教育委員会「学力調査」,区市教育委員会「学力調査」が行われている。

 課題は,調査結果の活用の仕方である。そこに焦点を当てたのが,今月号の特集「平成30年度全国学力調査と標準学力検査」である。

 調査結果をいかに授業改善に生かすかを論点にして,小学校「国語」青木由紀,「算数」黒沢俊二,「理科」佐々木昭弘,中学校「国語」飯田和明,「数学」瀬沼花子,「理科」庄司隆一の各氏が,具体的に提言していて参考になる。

 また,「全国学力調査と標準学力検査の違いと関連」法政大学教授服部環,「標準学力検査(NRT)を活用したカリキュラム・マネジメントの推進」上越市教育委員会,「国のカリキュラム・マネジメントの現状」からも,学べる事柄が少なくない。(注:NRTは相対評価により全体の中の個人の位置を知るもの,これに対してCRTは絶対評価で個人の目標の達成度を知るもの)

 連載物としては,「QUを活用したPDCAサイクルの推進」川村茂雄,「教師力アップセミナー・組織づくりのリーダーシップ」白鳥信義,「主体的・対話的で深い学び実現する授業づくり・道徳科」山田誠,「若手教員の支援と育成」福岡市教育センター岸川央,「3年間一貫性のある進路指導の実践」山越三千輝など,授業づくり・児童生徒理解,学級づくり,人材育成などのヒントになる情報が満載である。(H&M)