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教育研究所
書評:気になる1冊1102
「月刊プリンシパルPRINCIPAL2019年2月号」(学事出版 本体:740円)
2020年新学習指導要領の完全実施,生きる力の育成への取組,子供に育みたい資質能力の3つの柱,指導要録の改定に伴う学習評価の改善,教職員の働き方改革,いじめや不登校への効果的な指導・対応など,学校を取り巻く諸課題は数えきれないくらいである。
このような時,必要なのは,校長のリーダーシップである。今月号の特集は,まさに,このことに焦点を当てた「いま求められる校長のリーダーシップとは」である。論文は,都留文科大学教授原和久「自ら動く教職員を育てるリーダーの心得とは」,高崎健康福祉大学教授栗原幸正「自主的に組織を創造する教職員を育むために校長職を開く」である。
また,特集例話は「小学校長として校長のリーダーシップを考える(校内研究の冒頭)」横浜市立さわの里小学校長後藤俊哉,「リーダーシップは集団を統率すること(教頭研修会等後継者育成の場)」出水市立野田中学校長柏木博之,「異なりを認めて共に生きる(校長会研修会)」宮城県立石巻支援学校長門脇恵で,充実している。
今月の例話は,小学校向け「努力の段階(全校朝会)」函館市立北昭和小学校長谷口光伸,「走り続けよう!(6年生のお別れ集会)」呉市立昭和中央小学校長棚田寛二,「自分を好きになることが大事です!(全校朝会)」荒尾市立中央小学校長高山和宣,中学生向け「考えの軸を持とう(全校朝礼)」杉並区立松渓中学校長赤萩千恵子,「次の飛躍に向けて大切にしたいこと(生徒集会)」田川市立鎮西中学校長楠木達也,「遥かなり「自学への道」(全校朝会)」千葉県白子町教育委員会指導主事太田和晴彦,保護者向け「自尊感情を高めるためには(PTA役員会)」高山和宣,「中学生の心を覗いてみよう(保護者会)」赤萩千恵子,教師向け「人を動かし,育て,成長させるには(職員会議)」大阪市立古市小学校長松本容子,「先生も保護者も子供たちと元気に外で遊ぼう(職員会議)」棚田寛二と,自分流の例話づくりの参考になる。
連載の「校長額コーナー」の妹尾昌俊「企業に学ぶ学校マネジメント」,高階玲治「新学習指導要領の導入・実践のキーポイント」,小松郁夫「小松郁夫の教育直言」など,「学校講話コーナー」の鈴木茂「すべては野茂から始まった」,野口晃男「子どもに返事を出したら,それに返事がきました」,五嶋康弘「この人 この言葉 講話に生かせる現代の名言」なども読みごたえがある。(H&M)