ホーム > 教育研究所 > 気になる1冊 > 書評:気になる1冊1106
教育研究所
書評:気になる1冊1106
「児童心理2019年2月号」(金子書房 定価:916円)
ある小学校の4年生の道徳科の授業を参観した。パソコンやスマホの使用で,インターネットに個人情報を入力することの是非を議論させていた。「情報モラルとしてのきまり」と「約束したきまりを守らなけらばならない」ということを扱ったものであった。
ところで,本誌の今月号の特集は,「スマホルール」で,スマホの危機管理に関わるもので,児童生徒はもちろんのこと,教師にも,保護者にもためになる事柄を教えてくれる。
富田富士也「スマホ時代の子供の成長―新たな人間疎外の状況の下で―」,原克彦「子どものスマホ環境と保護者の役割」,小学生のスマホ問題・戸田有一「ネットいじめの認知と対応」など,母親のスマホ依存・石川結貴「スマホ漬けが招く子育ての危機」など,スマホのルールづくり・上水流信秀「小学校低学年・高学年の子に与えるルール」など,学校と地域によるスマホ教育の試み・鴨川孝之「情報モラル教育の実践」,外国のスマホやネット対応・阿部雅延「フランスの小中学校でスマホ禁止の背景」,清川輝基「スマホ社会の親力とは―その可能性と限界―」などと,充実している。
ところで,私の本棚には「兒童心理」の創刊号がある。それくらい愛読し学んできた「児童心理」が今月号をもって休刊になるそうである。惜しまれ,残念でならないのは私だけであろうか。(H&M)