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教育研究所

書評:気になる1冊1107

「教育展望2019年1・2月合併号」 ((一財)教育調査研究所 本体:448円)


 なんと,本誌「教育展望」は,2018年9月号で創刊700号に達したそうである(したがって,今号は実に704号に当たることになる)。僅か60ページほどの小柄の本誌の内容は濃く,時代を切り開く理論の展開,実践的な提案や紹介,多角的・多面的な情報提供などその果たしてきたことは実に大きいものがある。教育関係の月刊誌等が減少している今,小誌には今後も地道な編集と,継続発行を切に期待したい。

 ところで,今号の特集は,創刊700号にちなんで<『教育展望』創刊700号を語る>である。

 その1は,「座談会:『教育展望』創刊700号から見る」新井郁男×安彦忠彦×児島邦宏,寺崎千秋,藤井千恵子で,本誌が果たしてきた事柄や,各氏が本誌から学んだことや今後への期待が語られている。

 その2は,「私にとっての教育展望」で,天笠茂,角屋重樹,亀井浩明,佐藤真,澤田利夫,田中耕治氏らの本誌との関りや学び取った事柄,思い出などが様々な角度から熱く表現されている。

 提言「AIが生む教育の未来」広田照幸,私の教育実践「ふるさとを愛し世界にはばたく大府の子を育むために―本市のICT教育の構築とプログラミング事業への展開―」愛知県教育委員会鈴木達見,教育フォーカス「AI時代にこそ教科書の読解を―新井教授の研究所がフォーラム―」渡辺敦司,「私はなぜ教育の道を志したか」などと,連載記事もいつもながら充実している。(H&M)