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教育研究所

書評:気になる1冊1108

「信濃教育2019年1月号」 (信濃教育会 定価:400円)


 道徳科(註:特別の教科になっただけで,道徳科になったからと言ってコペルニクス的に変わったわけではない)の授業が始まって早くも1年を迎える。

 そこで,この1年間を振り返って「テーマ『特別の教科 道徳』を考える」として,以下のような特集を組んでいる。

 巻頭提言「特別の教科 道徳(道徳科)において心掛けたいこと」国研教育課程調査官澤田浩一,テーマ論文「社会的リテラシー育成に焦点をおく「道徳科」授業改革」四天王寺大学准教授杉中康平,実践報告「自己を見つめ,友と関わりあいながら,広い視野から多面的・多角的に考え,議論する道徳の時間を目指して」道徳教育研究推進校飯山市立城南中学校,「チーム一中としての道徳科を目指して」上田市立第一中学校道徳科係,「道徳を通して自分自身と向き合う」堀内翼,「これまでも,これからも」上田市立豊殿小学校道徳研究グループ,「ちくまの心に向かう道徳教育」鮫島光太郎と,具体的な実践に基づいた主張や提言は説得力があり,納得する部分,取り入れたい事柄が多くあった。

 また,私の尊敬する先生「今は亡きM先生を想うとき」宮澤妙子,青年教師の夢「私らしく」熊谷結子,この道を歩む「教師のやりがいは出会いにある」白鳥友樹などの新鮮で,心に響くものがあった。(H&M)