ホーム > 教育研究所 > 気になる1冊 > 書評:気になる1冊1111
教育研究所
書評:気になる1冊1111
文部科学省「学習者用デジタル教科書の効果的な活用の在り方等に関するガイドライン」(平成30年12月 文科省のホームページからダウンロード)
デジタル教科書の使い方(子どもへの使わせ方)には,多くの教師が関心を持ち,不安を感じ,どうしたらよいものかと悩んでいる。「AI時代の到来は遠くないが,そうであっても教科書を読み取れる能力が必要だ」との提言もあるだけに,どうしたらよいものか。
このガイドラインは,昨年末に出されたが,その概要は,次のようであり,一読して,導入と活用に備える必要がある。その際,教師個人としてではなく,チーム学校として,あるいは近隣の学校で共同して研究し,分かりやすく整理し,共通理解して,組織的・計画的に取り組むことが肝要である。
1「ガイドラインの趣旨等(教科書の内容へのアクセシビリティ(註:accessibilityアクセスのしやすさ)を高めるための道具の1つとしての学習者用デジタル教科書も活用を目指す)」,2「学習者用デジタル教科書の制度概要(デジタル教科書に関する法令改正の概要)」,3「学習者用デジタル教科書の効果的な活用の在り方について(新学習指導要領におけるICTの活用の在り方,学習者用デジタル教科書・学習者用デジタル教材の主な学習方法等の例,学習者用デジタル教科書の活用方法の例―個別学習・グループ学習・一斉学習の場面)」,4「学習者用デジタル教科書の使用に当たり留意すべき点について(学習者用デジタル教科書を使用した指導上の留意点,学習者用デジタル教科書を使用する教職員の体制等の留意点,児童生徒の健康に関する留意点,特別な配慮を必要とする児童生徒等が使用する際の留意点,学習者用デジタル教材についての留意点,ICT環境についての留意点)」と,15ページにコンパクトに解説してある。
巻末に「学習者用デジタル教科書・学習者用デジタル教材の主な学習方法等」「各教科における学習者用デジタル教科書・学習者用デジタル教材の活用例」「児童生徒の健康に留意してICTを活用するためのガイドブックの中で特に留意すべき点」「学校における補助教材の適切な取扱い(通知)抜粋」「学習者用デジタル教科書関連法令」「学習者用デジタル教科書の効果的な活用の在り方に関するガイドライン検討会議の開催について」が付属資料として添付してあり,理解を手助けしてくれる。(H&M)