ホーム > 教育研究所 > 気になる1冊 > 書評:気になる1冊1120

教育研究所

書評:気になる1冊1120

「PHP2019年3月号」(PHP研究所 定価:205円)


 しばらく前から,そして最近とみに,子供も大人(教師)も「打たれ弱い(いじめや暴力にという意味ではない)」と,歳をとった大人や専門家に指摘されている。 一例をあげれば,子供に注意したら翌日から不登校になった,若い教師にちょっと強く指導したら出勤しなくなったという具合である。

 そんなこともあってか教課審答申でも新学習指導要領総則でも,「よい点や進歩したこと,努力したことを積極的に評価する」などを繰り返し強調している。

 本誌の特集は,同じ論調で特集「ほめると人生は好転する!自分にも周りにも,いいことばを」を組んでいる。確かに,大小を問わず認められ,ほめられれば「いい気分」になって,許容的になり,寛大になり,前向きになって,まっとうな方向で物事を捉えることになるであろう。是非学びたい,そして実行したい。

 インタビュー榊原郁恵「足し算で相手をほめる」,宣教師久米小百合「人にも,自分にもありがとうを」,落語家月亭八光「ほめると人は幸せになる」,ニュースキャスター小西美穂「感謝の言葉をプレゼントしよう」,詩人・小説家三木卓「自分が納得できる言葉を使おう」,目白大学名誉教授渋谷昌三「ほめて毎日を楽しくする3つのプレゼント」と,自分も相手も幸せになるヒントが散りばめられている。

 また,サッカー元日本代表監督川渕三郎の「嫌われることを恐れない」が,ピリッとからしを聞かせてくれる。 (H&M)