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教育研究所

書評:気になる1冊1128

浅井建爾著「あっぱれ!なんでも日本一100」 (実業之日本社 本体:800円)


 孫の運動会の徒競走,地球と仲良しの作品コンクール,サッカー日本リーグ,地域の敬老ボーリングなどなど,なんでも「一番」はいいものである。それを,地理,歴史,文化,鉄道などに広げて,「日本一!」はどこかと,著者の目線で紹介したものである。(でも,一番でも,びりでも,そのものの価値や必要性を否定するものでない。是非このことを忘れないでほしい。念のため!)

 残念ながら,我が町はどこにも登場していなかった。でも,これについては「あの友人の故郷が一番なのか」と楽しむことができた。大人だけでなく小学校高学年,中学校1年生でも十分に読むことができる構成である。

 第1章「地図と地形の日本一(火山・非火山・名前のない山...日本一高い山いろいろ,関東地方にある日本一危険な山と日本一登山者の多い山など11の日本一)」,第2章「自然と気候の日本一(初雪が日本一早い都市と終雪が日本一遅い都市,日本記録の最大瞬間風速は台風の5倍の速さなど11の日本一)」,第3章「都道府県&区市町村の日本一(人口増加率が日本一高いのは東京都なのか,農業・工業・商業が日本一盛んな県はどこかなど14の日本一)」,第4章「史跡,文化,文化財の日本一(日本一高所にある神社とは,日本で最初の学校はどこで誕生したのかなど17の日本一)」,第5章「一般建造物,施設の日本一(日本一高い超高層ビルはどこまで高くなる,日本最古の灯台と日本一高い灯台など15の日本一)」,第6章「日本の文化の発祥地(成人式の発祥地は埼玉県かそれとも九州か,和歌の発祥地は出雲の須我神社など12の日本一)」,第7章「鉄道の日本一(日本一短い鉄道は歩いてもわずか30分,長い駅名・短い駅名・同じ駅名の日本一など20の日本一)」及び「参考文献」も付いていて,関心のある人の学びを応援してくれる。

 誰か,日本の一番をもっといろいろに広げてほしい。もっと,世界一なども紹介してほしい。もっと,楽しむことができるはずである。「あんたがやったら!」だって,「そのとお~~り!!」です。(H&M)