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教育研究所
書評:気になる1冊1138
松田恵示・鈴木聡・眞砂野裕編「体育授業レシピ・運動の面白さにドキドキ・ワクワクする授業づくり」(教育出版 本体:1800円)
本書の趣旨について,編者は冒頭で,「小学校1~6年の先生方,特別な支援を要する子供の体育を担当する先生方に,子供が「運動する面白さ(楽しさや喜び)」を感じられるような体育の授業に「ガラッ!」と変わるコツを教える(伝授する)ために本書を出版した」と述べている。
そのようなことで,本書は,図解と写真,表などを駆使して「体育の授業をこのようにしたら...」と,「見て分かり」「読んで納得できる」ように,初任者にも,少しマンネリ化してきたベテランにも理解できるように工夫されている。ただし,読み,話し合う体育でなく,やはり体を使うことを中心にしながら少し考える体育にしていただきたい。内容は以下のように構成されている。
「体育の授業づくりの基本とは?」,Ⅰ「1年間の体育授業スケジュール(低・中・高学年の年間計画例など)」,Ⅱ「アクティブ・ラーニングの授業レシピはこんな感じです(短距離走,跳び箱運動,走り幅跳び,水遊び,キャッチバレーボール,バスケットボール,バットレスベースボールの例)」,Ⅲ「授業が盛り上がるワクワク教材と指導のコツ(体ほぐしの運動遊び,リズム遊び,,多様な動きをつくる運動,マット運動,ハードル走,走り高跳びの例)」,Ⅳ「体育授業の下ごしらえ―より深めたい先生のために(現代的課題との関係,能動的な活動を引き出す教材づくり,教材を考えるにあたって,ねらいの持ち方・持たせ方,学習過程,チーム・グループ・学習集団,評価と評定,保幼小連携の視点とつながり,これからの体育の方向性,これからの教師に求められるもの)」,コラム「1:activeな学びとは」「2:不健康な健康教育!?」「3:学級という空間」「4:AI時代とスポーツ」と,役立つ情報がたくさん詰まっている。(H&M)