ホーム > 教育研究所 > 気になる1冊 > 書評:気になる1冊1158

教育研究所

書評:気になる1冊1158

「PRINCIPAL月刊プリンシパル・令和元年5月号」(学事出版 本体:740円)


 さて,貴校の移行期2年目の進捗状況はいかがでしょうか? 新学習指導要領の完全実施の令和2年度を目前にして,再度点検し,万全を期したいものです。

 今月号の特集は,時宜を得た「移行期にやること―新学習指導要領の実施に向けて―」で,管理職のみならず教務主任,生徒指導主任,各教科・領域の主任などミドルリーダーにとっても,役立つ情報を読み取ることができる。

 <特集>教育創造研究センター所長高階玲治「新学習指導要領の充実を目指す移行期の戦略(チェックリストによる点検と改善・工夫など)」,奈良教育大学准教授赤澤早人「カリキュラム・マネジメントの「三層」を意識し,まずは「担任層」を動かす(トップリーダー層,ミドルリーダー層,担任層での実践のポイントなど)」,関連する例話「校内研究会・教職員研修会向け:小学校プログラミング教育の必修化に向けて」立川市立上砂川小学校長神田恭司,「校内研修向け:移行期の主体的・対話的で深い学びの実践」焼津市立大井川中学校長筒井昌博,「職員会議・校内研修向け:移行内容の再確認と2年目に実践したいこと」元神奈川県公立中学校長鈴木正行。(なお,参考文献に「新学習指導要領推進する学校マネジメント~スクールリーダーが取り組むべき8つの課題~」学事出版2300円がある)

 今月の例話としては,小学校向け(全校朝会・大森正樹,中山大嘉俊),中学校向け(全校朝会・牧岡正敏,青木由美子),保護者向け(PTA総会,運営委員会,保護者会・森清隆),教師向け(職員会議,校内研修会・猿楽隆司)も紹介されている。NHK「チコちゃんに怒られる!」で,校長先生の話の長いのは「ネタ本があるから」と揶揄されないよう,3分程度の「自分流」の講話づくりとして役立ててほしい。

 連載の「校長学コーナー(失敗に学ぶ組織・学ばない組織,学校を動かす校長の言葉,易しくわかる学校の危機管理など)」,「学校講話関係コーナー(副校長・教頭を評価する,心を育てる今月の絵ことばなど)」も,充実している。(H&M)