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教育研究所
書評:気になる1冊1174<学校の教育目標を考えよう>
学校教育・実践ライブラリVOL.1「学校の教育目標を考えよう―学校目標から学級目標まで―」 (ぎょうせい 本体:1350円)
学校は,「学校の教育目標」の達成(実現)を目指した「質の高い教育活動」を展開して,子供を育てるところである。ところが,肝心の「学校の教育目標」が,お飾り文句のようなものが多く,この「学校の教育目標」を達成するために,各教科等の学習指導が行われているのだろうかと「?」に思うことも少なくない。本書は,この「素朴な疑問」に応えてもらえるかも知れないという期待を抱いて読み進めた。
特集は,書名同様で「学校の教育目標を考えよう―学校目標から学級目標まで―」である。巻頭インタビュー「志を土台に目標達成を~人と組織をよりよく導く未来を管理する力と選択理論~」アチーブメント株式会社社長青木仁志,総論「学校教育目標と校長のリーダーシップ」天笠茂,「学級目標の投げかける問題」赤坂真二,事例「学校マンダラートで創る教育目標と連動した教育活動―高知県本山町立嶺北中学校で開発した新しいカリキュラム・マネジメント」大谷俊彦,「学級目標の設定と1年を通した実践化―岐阜県山県市立梅原小学校の取組」大山夏生,提言「教育目標で校長の手腕が分かる」角田明と,自校の学校の教育目標と学級の目標を設定し,実践する手がかりが潜んでいる。
ワンテーマ・フォーラム「現場で考えるこれからの教育~新学習指導要領全面実施をふまえ今年頑張りたいこと,今年のうちにやっておきたいこと~」も,「授業づくりカリマネそして社会に開かれた教育課程」山本哲也,「たったひとりの子供も教員も取り残さないために」石堂裕,「深い学びを実現する子供の姿を目指して」若松直幸,「思いや願いをつなぐ生活科のカリキュラムデザイン~遊びと子供の学びがつながる単元構成の工夫~」佐藤恵,「いま,いずれも,道半ばにいる」村川雅弘も,充実している。(H&M)