ホーム > 教育研究所 > 気になる1冊 > 書評:気になる1冊1190<データ・ドリブン・マーケティング>
教育研究所
書評:気になる1冊1190<データ・ドリブン・マーケティング>
マーク・ジェフリー著,佐藤純・矢倉純之介・内田美香訳「データ・ドリブン・マーケティング」(ダイヤモンド社 本体:2800円)
今や企業は(職種にもよるが),ビッグデータ(Big dat=数百テラ(1兆)バイト~ベタ(1000兆)バイトのデジタルデータ)を処理しなければならない時代である。
ところが,先生の世界(自分だけか?)は,日常生活ではパソコンやスマホ,各種カードを使いこなしているのに,本職の授業となると教科書を読ませ,説明し,黒板とチョークで済ませてしまうことが少なくない。そこで,「畑違いのような気はしたが」本書が,そのあたりのことを改善するヒントを与えてくれるのではないかと読むことにした。
書名「データ・ドリブン・マーケティング(date driven marketing)」で,その意味は,「販売実績や消費者情報などのデータを総合的に分析し,意思決定や企画立案に役立てるマーケティング手法」ということになりそうである。
マーケティングとは,「消費者の求める商品やサービスを調査し,提供する商品や販売方法などを決定し,生産者から消費者への流れを円滑にする活動」,または「消費者が真に求める商品やサービスを作り,その商品やサービスに関する情報を届け,消費者がその商品やサービスを効果的に得られるようにする経営哲学,戦略,仕組みのプロセス」ということである。
そして,本書では,「データ・ドリブン・マーケティング」を効果的に実践し,成果を出すための指標として次の15を提言している。そこで,消費者を「児童生徒」に,商品やサービスを「指導内容や指導方法」に,円滑にする活動を「授業」に,経営哲学を「学校経営」に,戦略や仕組みのプロセスを「教育課程の編成・実施」に置き換えると,何かわかったような気になってくる。伝統的な「手作り」の教育に加え,本書の提言の幾つかを取り入れ,「子供のためになる質の高い教育」のために,教育手法を令和の時代にふさわしく進化をさせたいものである。
1ブランド認知率,2試案(試し),3解約(離反)率,4顧客満足度,5オファー応諾率,6利益,7正味現在価格NPV,8内部収益率IRR,9投資回収期間,10顧客生涯価値LTV,11クリック単価COC,12トランザクションバージョン率ICR,13広告費対効率ROAS,14直帰率,15口コミ増幅係数WOM。(H&M)