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教育研究所
書評:気になる1冊1197<教育展望2019年6月号>
「教育展望2019年6月号」 ((一財)教育調査研究所 本体:448円)
新学習指導要領の移行措置が進められているが,新指導要録に関する文部科学省「通知」が3月に出て以来,学習評価にも関心が高まっている。4観点「関心・意欲・態度」「思考・判断・表現」「技能」「知識・理解」から,3観点「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」に変換したという「形」にとらわれることなく,「学習評価」の本質に着目したいものである。
本誌の特集「新学習指導要領における学習評価について」は,その意味で,多くの示唆を与えてくれる。その内容は,小松郁夫「新学習指導要領に置いて学習評価はどう変わるか」,石井英真「小学校における学習評価はどう変わるか」,立花正男「中学校における学習評価はどう変わるか」,工藤文三「高等学校における学習評価はどう変わるか―観点別評価の趣旨を積極的に生かす取組を―」,徳永豊「特別支援教育から見た学習評価の改善」,吉田成章「高大接続改革と学習評価」,小島宏「新学習指導要領と新指導要録における学習評価」となっている。「授業の中の評価」&「通知表の評価・評定」&「指導要録の評価・評定」を,具体的に進める際のポイントを学ぶことができる。
そのほか,「遠隔教育の役割と課題」東原義訓,「ビューポイント特色ある教育活動EGG」磯部修一,「教育フォーカス義務教育9年間で配置や養成を検討」渡辺敦司,「私の教育実践・大槌町が目指す小中一貫教育」岩手県大槌町教育委員会なども充実している。(H&M)