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教育研究所
書評:気になる1冊1200<恥をかかないスピーチ力>
齋藤孝著「恥をかかないスピーチ力」(ちくま新書 本体:760円)
人前で話すことが苦手な人は少なくない。私は教師なのに,人前で話すのが不得意・苦手で,メモを見ながら下を向いて必死に話すことが多い。知人から「○○さんは,今日,顔を上げて参加者の方を向いたのは1回しかなかったね!」とからかわれることは2回や3回ではない。
講演会などは,メモを見ながらでも内容次第で事なきを得るが,結婚式のスピーチやPTA・保護者会,子供相手の朝礼の話では,メモを見ながらでは様にならない。そんなことで,ミーハーよろしく本書のタイトルと著者名だけで読むことになった。
内容は,齋藤孝さんらしく,明確,簡潔,平易で説得力があり,早速いくつかを試してみて,「なるほど!」と得心しているところである。一気に話下手が治ることを期待しないで,一つずつ試しながら気長に挑戦するつもりである。でも,若いあなたは,一読すればその奥を会得できるかもしれません。
内容の構成は,1章「これだけはマスターしたいスピーチの基本(だらだらはダメ,15秒練習で上達,終わりのフレーズで締めくくる,もじもじ・恥ずかしがるはみっともない,前置きや言い訳なしでいきなり本題から,これだけは伝えたいことをはっきり,強調したいことはゆっくりと,アイコンタクトを取って話すの8ポイント)」,2章「スピーチができる身体になる(11ポイント)」,3章「スピーチで役立つ小ネタの集め方(9ポイント)」,4章「コメントを求められたときの対処法(19ポイント)」,5章「シーン別恥をかかないスピーチのやり方(35ポイント)」,6章「人前であがらないためのひと工夫(6ポイント)」と,分類されていて,活用しやすくなっている。(H&M)