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書評:気になる1冊1202<社会科授業教材・実践・評価のアイデア>

廣嶋憲一郎著「主体的・対話的で深い学びを実現する社会科授業教材・実践・評価のアイデア」 (教育出版 本体:1600円)


 新学習指導要領は,来年2020年度から全面実施される。そのキーワードの一つが「主体的・対話的で深い学び」で,これを教室の中で実現するには,具体的にどのような授業を展開したらよいものかと戸惑っている状況がある。

 本書は,社会科の教材開発,社会科の授業づくり・展開,そしてその評価について,著者の豊富な体験や研究(教員として,教育行政として,大学人として)に基づいて,具体的に提案している。

 本書では,新学習指導要領における社会科について,指導(学習)の原理としての「主体的・対話的で深い学び」の捉え方,さらに社会科の新内容に関する教材作成と実践のヒント,新指導要録における社会科の観点別評価の在り方を学ぶことができる。校内研究の参考図書として,個人研修の1冊として備えたい。

 内容の構成は,第1章「新社会科のキーワードを読み解く(教科の目標のキーワードを読み解くなど2節8項目)」,第2章「授業づくりのコツ―主体的・対話的で深い学びの実現―(深い学びを実現するポイントなど4節9項目)」,第3章「新しい内容の教材化と実践のポイント(新しい内容構成の特徴と各学年の改善内容など5節11項目)」,第4章「新しい社会科の評価―観点別学習状況評価をどのように行うか―(評価の手順と評価規準の作成など3節8項目)」と,分かり易い。 (H&M)