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教育研究所
書評:気になる1冊1204<指導と評価6月号>
「指導と評価2019年6月号」 (図書文化 本体:450円)
クライエントが人間関係,心の悩み,職場のこと,生きがいなどを,カウンセラーとの対話を通して解消・解決していくことがカウンセリング(counseling)である。教科化した道徳科の授業でも,このカウンセリングの発想・手法を活用する試みが,最近行われるようになってきた。
本号はこのことについて焦点を当て,特集「カウンセリングを生かした道徳の指導」を設定し,理論的,実践的に提言している。とかく,教え込み,説明調になりがちな道徳科の授業づくりに,コペルニクス的とはいえないまでも新風を吹き込む試みである。これまでに積み上げてきた道徳授業の成果に,カウンセリングの発送を加え,一層の改善・工夫を期待したい。
巻頭言「カウンセリングと道徳授業の思い出」山下一夫,「カウンセリング心理学と道徳教育の接点」松尾直博,「道徳授業の力量を高める教育相談」松田憲子,「構成的グループエンカウンターによる道徳授業」諸富祥彦,「構成的グループエンカウンターによる道徳授業(実践編)」斎藤優,「モラルスキルトレーニングによる道徳授業」林泰成,「モラルスキルトレーニングによる道徳授業(実践編)」渡邊真魚,「社会性と感情の発達を基本にした道徳授業―ソーシャルエモーショナルラーニング(SEL)の考え方」渡辺弥生,「SELによる道徳授業―感情に焦点化したソーシャルスキルトレーニング」原田恵理子。 (H&M)