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書評:気になる1冊1206<現代カリキュラム研究の動向と展望>
日本カリキュラム学会編「現代カリキュラム研究の動向と展望」(教育出版 本体:4600円)
新学習指導要領では,「カリキュラム・マネジメント」「主体的・対話的で深い学び」「教科等横断的な教育課程の編成」「開かれた教育課程」「資質・能力の3つの柱」などをキーワードとして,その実現を求めている。
本書は,「現代カリキュラム研究の動向を整理し,新たな展望を切り開く」ということを目指して編集されたもので,以下のようにⅠ~Ⅲの3部構成で,このことに挑戦している。
研究論文あり,指導理論あり,実践例在り,提言あり,史的考察ありと,多種多様である。400頁あまりの大作であるが,目次を一覧して必要に応じて拾い読みをすると,学校現場にあっても活用できる内容が数多く含まれている。管理職をはじめ,教務主任などのミドルリーダー,教育委員会の指導主事などに役立つであろう。私は,「カリキュラム事典」としても活用している。
第1部「カリキュラム理論の展望(カリキュラム編成の根本問題,教科・道徳教育・総合的な学習・特別活動・生徒指導・生活指導・インクルーシブ教育などとカリキュラム,教育課程経営とカリキュラム・マネジメント,カリキュラムの計画・実施・評価など14章)」,第Ⅱ部「カリキュラム実践の課題(蛾が国における学習指導要領の変遷,小学校・中学校・高等学校におけるカリキュラム,生涯学習とカリキュラム,研究開発学校とカリキュラム開発,教育課程行政とカリキュラム,海外のカリキュラム実践からの示唆など14章)」,第Ⅲ部「カリキュラム研究の方法(カリキュラムの教育方法学的研究,カリキュラムの教育工学的研究,カリキュラムの経営学的研究,カリキュラムの行政学的研究,カリキュラムの国際比較研究など11章)」。(H&M)