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書評:気になる1冊1213<信濃教育6月号>

「信濃教育1591号令和元年6月号」(公益社団法人信濃教育会 定価:400円)


 目の前の子供の成長と幸せを願い,ひたすら自己研鑽に励む教師集団「信濃教育会」の発行する月刊誌である。その志と研究心と努力に頭が下がる思いで毎月拝読し,多くのことを学んでいる。

 今月号のテーマは「私の授業」で,会員の日常の授業の中で実直に研究し,実践した報告が満載である。熟読(クリティカル・リーディング)し,熟考(クリティカル・シンキング)して,自分流の授業づくりのヒントにしてほしい。

 巻頭提言は「深い学びの実現に向けて(深い学び,論理的思考,見方・考え方の活用など)」教職員支援機構次世代教育推進センター長大杉昭英で,テーマ論文は「深い学びを生み出す学びの技法20(註:設定4,思考4,解決4,表現4,評価4の20の技法)を提案する」早稲田大学教授田中博之である。

 実践報告は,「つなげる」齋藤嘉美,「歌で思いは伝わるんだね」徳武美優,「子供とともにつくる授業」駒村香,「小学校に赴任して学んだこと」中村広登,「つなぐ」向山あゆみ,「できた!美しい!を大切に」依田美優,「BESTの気持ちを大切に」北間裕祥,「私が授業で大事にしていること」山浦岳,「外国語学習への動機づけの工夫」徳永裕介,「劇的ビフォーアフター~支援が変われば子供が変わる,子供が変われば大人が変わる~」高橋理美と,授業づくりについて多様な視点から学べる。

 また,私の尊敬する先生「私の目指すうたの先生」西森瑞恵,青年教師の夢「初心に返って」山口慶華,この道を歩む「今日の日があるから」武藤穣,主張「子供たちに何を伝えられるか」上村諒と,教師の純粋で前向きな意気にふれ「よし,私も!」という気持ちにしてくれる。(H&M)