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教育研究所
書評:気になる1冊1226<大人になるまでに身につけたい大切な心>
木村耕一原作・監修,太田寿まんが「マンガ歴史人物に学ぶ・大人になるまでに身につけたい大切な心⑤」(1万年堂出版 本体:1200円)
これまでの「道徳の時間」が,「道徳科」になって,教科書を使って学習し,評価もされることになった。でも,いじめ,嫌がらせや意地悪,人をだます詐欺,子どもの虐待,人の生命と人生を奪う殺人事件などなど,最近の社会は「道徳」と反対のことが横行している(かのようだ)。道徳科の授業の充実,道徳科を核にした教育活動全体を通した道徳教育の充実が,一層期待されるところである。
本書は,道徳の学習マンガで,歴史上の人物の逸話を基に,努力,信頼,思いやりなどを「分かりやすく」「楽しく」「具体的に」学ぶ子供向けの本(やや理屈っぽいマンガ)である。子どもの読書に,家族の団欒に,道徳の指導をする先生方の教材のネタに役立つ。
第1話「南極探検を成功させた白瀬矗」(テーマ「大きな夢」),第2話「フライドチキンを世界に広めたカーネル・サンダース」(テーマ「諦めたら終わり!」),第3話「豊臣秀吉が信頼関係を築いた秘訣」(テーマ「ありがとうの感謝」),第4話「米百俵で学校を建設した小林虎三郎」(テーマ「先のことを考えて行動する」),第5話「三献茶で有名な石田三成」(テーマ「相手の立場に立って」),第6話「いざ鎌倉が,教えていること」(テーマ「やけを起こさず努力を続ける」),第7話「イギリスの思想家カーライムのアドバイス」(テーマ「整理整頓」),第8話「愚公山を移すの教訓」(テーマ「やり抜く」),第9話「災いを避ける方法」(テーマ「カッと頭にきたら...」),第10話「わずかな時間もムダにしなかったガーフィールド」(テーマ「たった3分」)と,話,人物紹介,関連写真,子どもたちへのメッセージで構成されている。
このシリーズ「マンガ歴史人物に学ぶ・大人になるまでに身につけたい大切な心」は,既に①~④巻の4冊刊行されている。(H&M)