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教育研究所
書評:小島宏の気になる1冊その610
監修・坂井建雄「TJmook超リアル・イラスト図解で分かる 人体のからくり」(宝島社 本体:552円)
本書は子ども向けのものである。しかし,90に近づきつつある我が身,診察カードが増える昨今,少し体の仕組みを知って,医師のいうことが理解できるようになろうと購入した。この年齢にして,素人なりに体の仕組みが実によくわかった。
先週の土曜日は,花粉症をネタに,目,鼻などのページを読んで,孫たちと雑談した。昨晩は,バーバが腰が痛いというので,関節,手足,脊髄・神経などのページを見ながら,あれこれと楽しんだ。小学生の孫は,学校に持って行って,理科の時間にグループワークで使い,役立ったそうだ。近所の高学年の男の子が遊びに来たとき,「男性生殖器」「女性生殖器」「乳房・母乳」の項を「そっと見ていた」ので,見て見ぬ振りをしてあげた。
内容構成は,「サイズでびっくり!あなたの体を広げてみると...?」「驚きの人体!不思議で為になる11の話」の概観・総論から始まり,読んで発見!納得!「人体のからくり(脳,目,耳,鼻...など33の部位を1または2頁で,データ,仕組と働き,健康との関りを中心に解剖図とイラスト&短文の解説)」,あなたの体が見える!「リアルイラスト人体解剖図(頭部,胸部,腹部,下肢,胸部の奥,腹部の奥,下腹部,上肢)」と,見開きの大きな解剖図と部位の名称,そして簡単な解説・機能の確認ができるようになっていて,人間の体の不思議さ,緻密さに驚く。
体の百科事典として家庭に1冊,理科の参考書として学校図書館に1冊あってもいい本である。