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教育研究所
書評:小島宏の気になる1冊その662
学校講話と校長学の専門誌「Principal月刊プリンシパル2017年5月号」 (学事出版 本体:680円)
新学習指導要領が告示(平成29年3月31日)されて早くも1か月が過ぎた。新年度(新学期)がようやく軌道に乗り,やっと指導要領に関心が向きつつある。今年度は「周知徹底」の1年間なので,全教員で分担し,レポートを作成し,短時間の報告(研修)会などを工夫して,「多忙」を増やさない形で,実質的・効果的に進めたいものである。
そんな中,本誌の特集は「社会に開かれた教育課程の実現」である。内容は,上越教育大学教授赤坂真二「アクティブ・ラーニングから考える社会に開かれた教育課程の実現」(ALに振り回されないためにどうすればよいか),京都大学特任教授北原琢也「社会に開かれた教育課程の実現を目指す学校経営」(社会に開かれた教育課程の編成のポイント),東京都北区立飛鳥中学校長鈴木明雄「主体性を育て,教育課程を社会に開く」(本校のスタンス&その実際例),札幌市立幌西小学校長大室道夫「社会に開かれた教育課程の実現に向けた学校の取組」(その評価,学校の特色づくり,社会とつながる学習)で,一読の価値がある。
5月号の例話は,小学生向け3話(全校集会,1年生を迎える会,児童集会),中学生向け3話(運動会直前集会,全校集会,全校朝礼),保護者向け2話(PTA総会,研修会),教師向け2話(教職員研修会,第1回授業研究会)と,時期に応じたもので参考になる。
また,石鍋浩「学校経営に生かす座右の銘」は,単なる名言の紹介ではなく「自分自身の学校経営にどのように活用し,どうであったか」を語るもので,「なるほど!」と久しぶりに満足したものであった。